おじさんの独り言
五感を使って!!
2008.10.28
朝晩の冷え込みがきつく、日中も肌寒い日が多くなりました。風邪など召さないようにご注意ください。
さて、「1円玉は四角」といわれて、あなたは納得しますか。「1円玉が四角なわけがない。丸だ」と思いますよね。
ところが1円玉を四角と言う人がいるんです。
ロボット工学の権威・東工大教授森政弘著「非まじめのすすめ」にこんなことが書いていました。
日本には、「みる」と読む漢字が八つある。見、視、観、看、覧、覚、覩、瞻の八つ。
もちろんそれぞれに意味が違う。漢字は見方を示しているのだ。
「見」とは目に物が見える働きのことを意味しており、「視」は見に示(しめす)偏がついているので、心をもって問題意識をもってことさら見ることを表す。
「看」とはまったく字の通り、目の上に手をかざしてみること。看板を思い出してください。それから転じて看にはつぶさにみるとの意もあり、従って患者をよくみる「看護」という語が成り立つ。「覧」には一通りみるということで展覧会など、まさにそのとおり。さらに「瞻」はあおぎみること。
「観」はもっと高級な見方で、法則を見出すとか、目に見えないものをみるとかいう見方。
実は、「観」は目を閉じたほうが行いやすく、目を開いていたのではなかなか実行できない。全身全霊を総動員してみるという意味で、本当の「観」ということを行うには、五感を総動員しなければ行けないのだと私は考えている。つまり、目で見、耳で聞き、肌でさわり、鼻で嗅いでなど、五感の全部、いや六感までも働かせて物事の確信をつかまえるのが「観」だ。「目を閉じれば即ち見え、目を開けば即ち失う」。味わい深い言葉である。目を閉じて、観ることは深い心理や新しい創造への第一歩である。
今年、6年ぶりにノーベル賞日本人受賞者が誕生しました。受賞者はまさに研究において五感を使って実験を観ていたのではないでしょうか。
目を閉じて、観ると新しい何かが見えてくるかも。そしてあなたもノーベル賞候補???
さて、もう一度質問。1円玉が四角ですか。
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